チェンジ type R
 そうだ!思い出した!やっと完全に思い出した!!

 読んでる途中で、なんだか切なくなって最後まで読めなかったんだ!
 流し読みして、登場人物の名前で気恥ずかしくなって、なぜか途中で切ない気分になってきて読むのを止めてしまってたんだ。
 そうかそうか、だったら自分で覚えてるはずないよねー。
 覚えてない理由が分かって少しだけスッキリしたよ。

 というか、もう一つ質問を考えてたんだけど。
 『ちぇんじ』のラストはどうなった?……って。
 これまで聞くと、何だか凄く恥の上塗りのような気がする。
 というか、絶対に気のせいでは無いよね。
 質問をしてたクセに、実は全然答えを知らないんだから。

(覚えてないのに質問してんのかよ!!)

 隼人くんから、すごく真っ当で、鋭いツッコミが入る。
 うん、やはり適切なツッコミというものは心地よいもので。
 いや、別にボケているつもりは無くても、自分では消化しきれないほどの天然でのボケにツッコミが入ると場が締まるというか、やはり会話にメリハリが生まれる。
 こういう会話のテンポって何気に気持ち良いものだよねー。

 ……と。心地よさに浸っている場合ではないよね。
 私が完全に忘れてしまっていたことを、隼人くんは全部知っていたわけで。
 私の知らないことを、この隼人くんも知らないようならば幻覚ということが確定していたはず……だったんだけど。
 もしや、これはもしかして……私はすごく恥ずかしい勘違いをしてたのではないだろうか?
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