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少し飲みすぎて
フワフワしてきた…

多田はベッドに潜って
携帯をいじっている

少しさみしくなって

ベッドの近くに座ってみる

そんな私に多田が気づき


「どしたん? 」

背中越しに聞こえる多田の声


多田は背を向けたまま
だったから
私は顔を埋めてみた


「多田っていい匂いする… 」

「そうか? 」

「うん… 」


なんて言いながら
多田の背中に顔を埋めたまま
喋っていると


何してるの?と言わんばかりに
多田が身体を起こした



私は多田の膝の上に乗ってみた

なぜ私がこんな行動を取ったのかは
私ですら分からない


ただ何故か
多田の事が欲しくなった














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