Favorite voice
「ねぇ!多田! これ楽しくない? 」
「せやなぁ! なかなかおもろいわ 」
そうは言ってくれたけど
多田苦手なんかな?
他になんかあるかなぁ…
なんて考えながら
「多田! 休憩しよーか! 」
そう言って
多田の腕を引っ張り
椅子に座った
時計を見ればもう夕方
私そろそろ帰るんだなぁ…
寂しい…帰りたくない……。
あれ…私多田と離れるの
寂しい?と思ってる…。
やだ…帰りたくない…
急にこみ上げてきた
「どうしたん? 」
そう言って多田が覗き込んできた
「っん!なっ!なんでもないよっ! 」
そう言って無理に笑顔を
作ってみたものの
多田なんかに通用するわけない
ふーん…と言っていたが
きっとバレてる
「そっそろそろ夕飯食べに行こっか! 」
そう言って立ち上がると
多田も、おう…と言って付いてきた