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優柔不断
ゲームセンターに来たのはいいけど…
現在椅子に座ってお喋りしてます
「思ったよりする事ないなぁ…… 」
多田は苦笑いをしてる
……だが私は
ゲームセンターが大好きだし
することがないとは言えない
1人だったらひたすらゲームをしてる所だけど
さすがに多田を残したまま
ゲームなんて出来ないし……
2人で出来るものあるかなぁっと
思って見渡してみると
ポップンがある
あれなら2人で出来る……
「ねぇねぇ、ポップンしない? 」
「あぁ、ええなぁ! 俺あんまりできひんけど… やった事あるわ! 」
良かった…
やった事ないって言い出したら
どうしようかと思った
2人で出来るものなんて
ここのゲームセンターには
ポップンくらいしかなかったし
「よしっ! やろっ! 」
「お前絶対強いやろ! 俺絶対負けるわぁ 」
「大丈夫っ! これ簡単だし! 」
ーー10分経過後
「なんなん!?お前なんなん!? ほんまなんなん!? バケモンかいな! 」
そう言って多田は今
頭をかかえてしゃがんでる
「いやぁ…手加減はしたつもりなんだけど… 」
私は横目で視線をそらした
「いや!ありえへん! なんか手の動きが人間じゃなかったわ!きしょいわっ!なんなん! 」
グサッ
褒められてるの…か…?
けなされてるのかな……?
いや、完璧けなしてる…
さすがに2年間毎日ゲームセンターに通ってプレイしていただけの事はあって
多少は下手になってたけど
並よりは出来る方ではある
「いや!待って! 酷くない!? 私なんかより、もっと強い人いるし! 」
なんだかんだ楽しんでくれたようだし
私の手の動きが、
きしょいわぁ!とか言って
真似しながらツボにハマったようで
お腹を抱えて笑ってるし……
「はははっ!もうなに!? 真似しないでよね! 」
なんて赤面しながら頬を膨らます私と
真似をして涙目になりながら大笑いしてる多田
はたから見たらこの時は
ただの仲のいいカップルに見えたであろう
ほんとにカップルになっちゃったら
いいのになぁ
なんて事を一瞬考えたが
すぐに打ち消した