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俺は、きっとそんな女神が好きや
だけど、また人を本気で好きになって
捨てられたりして
自分が傷つくのが怖い
絶対に離れていかない
そんな保証はどこにもない
恋愛をすることに対して
臆病になってる俺は
女神を好きになってもいいんかな
きっと、すぐには信頼できひん
そんなんで付き合ったとしても
心に負担かかるだけや
「ねぇってばー! 聞いてるー!? 」
眉間にシワを寄せて頬を膨らませ
ご立腹な様子
「あぁ、悪い 考え事しててん 」
「なんだそりゃー! この後どーする!? 」
「あぁ、そろそろ時間かぁ… 歩くのしんどいし、近くのホテル行こかー 」
「うん! そーしよーっ! 」
そう言うと女神は
ちゃっちゃと荷物をまとめはじめた
なんなん、こいつ
酔っ払いかいな
少し頬が赤くなってる
女神の頬に手を伸ばした
「大丈夫かいな? 飲み過ぎちゃう? 水飲む? 」
「んー? 大丈夫だよーっ! ほら! 歩けるしっ! 」
そう言って会計へと向かう女神
「ええで、俺払うわ 」
「え?もう払った! えへへ、 」
「はや! 」
俺がテーブルの上に置いておいた
鍵をポッケに突っ込んでる間に
もう会計を済ませたようだ
はやすぎやろ……
「ねぇっ! はよ行こっ! 」
「せやな、ありがと ごちそーさん 」
「うんっ! 」
こうして俺は夕飯を終え
ホテルに向かうことにした