Favorite voice
-楓side-
お風呂場の方から
シャワーの音が聞こえてきたと共に
俺はソファに倒れこんだ
「ふぅー。 」
やっぱり疲れる…
付き合ってるわけでもないから
気めっちゃ使うし
嫌ではないし
楽しいからいいけど
さっきの店で呑んだ
アルコールが地味に回ってきた
「あー…くそ 」
呑まなきゃ良かった…後悔。
酒を呑む習慣とかないし
好んでも呑まないし
強くもない…
頭痛い……
おぼつきながら
部屋に設置されてる冷蔵庫を開ける
「うわ…酒ばっか…… 」
こりゃ女神が見たら喜ぶな…
って何考えてんだか俺は
唯一あったミネラルウォーターを取り
喉を潤した
ソファに戻って
ゴロゴロしながら女神を待つ事20分
俺もはよ入りたいんやけど…
ベタベタ……
ーガチャッ
「上がったよーっ! 」
ん、よし入るか
ようやく上がったようで
ご機嫌そうな女神の声が
お風呂場から聞こえてきた
着替えを鞄から取り出して
お風呂場に向かう
鏡とにらめっこしながら
女神はなにかを顔にぺたぺた塗ってる
たぶん保湿クリームてきなやつ
「なぁ、俺入りたいんやけど… 」
「ん?入れば…? 」
「や…あの服…脱ぎたいっていうか… 」
「あぁ、そんだけ?気にしてないよ?」
なんて鏡越しで俺を見ながら
ニヤニヤしてやがる
ムスっとしてると
はいはい〜なんて言って
手をヒラヒラさせながらベットへと向かって行った
はぁ……
俺は一息ついて
服を脱いで
風呂場のドアをあけた