手にしたものは?〈短編〉
そうゆう事。
たかチャンさんと気まずい…
なんて事もなく、いつも通り楽しい大学生活を送ってた。
夏がきた。
あの日依頼、入学式の時の話は大樹さんにしてない。
もう好きって気持も忘れなきゃ。
大樹さんは、私ぢゃない、他の誰かのもの。
でもなんだかもやもやしちゃって、彩に相談した。
「はな、諦めちゃだめだよ。遠距離ならはなの方が近くに居るんだよ?イケるかもよ?」
「ん〜…」
「彼女と会ってる気配ないしさぁ?」
「う〜ん…」
「見つめられてたって事は、少なくとも脈あるんぢゃない?」
全く根拠のない彩の言葉に、救われた気がした。
「…うんっ!アリガト彩〜!好きなんだもん。無理に諦めなくてイイよね!」
ポジティブになった私は、今まで以上に大樹さんに近づく努力をした。
距離の縮め方も自分なりに考えた。
「華乃!今日暇?サークルの暇人集めて飲み行くケド。」
大樹さんは、今まで通りやさしくて、私を可愛いがってくれてる。
頑張れば、いつか報われるかな?
私の恋。
でも、そんなに甘くなかった。
私はこの飲み会の後、大樹さんの心の奧を少し、知る事になる。