手にしたものは?〈短編〉

入学式が終ってから、俺はまたさっきの場所に戻る。



あの子がまた通るかもしれない。


そう思ってたら、こっちに向かって走ってくる人影があった。






あの子だ!





俺のサークルに入りたいなんて可愛い事言うから、思わず笑ってしまった。



華乃―…



握手をしたら、華乃の小さな手が俺の手にすっぽり包まれた。




その時、なんだか全身、あったかい気持もちになった。




たったそれだけの事。






















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