手にしたものは?〈短編〉
「彩から電話きて…、華乃が男に持ち帰られたって…」
彩のバカ…
私は大樹さんが現れた事にビックリして酔いが覚めてた。
「送ってもらっただけですよ?」
「うん。駅まで探しに行くつもりで家出たら、こんな近くで見つけた。彩のヤツ…」
大樹さん、怒ってる?
「ご心配おかけしました…ぢゃ、もう帰れますから。」
二人で居たくない。
せっかく忘れるって決めたのに。
「待てよ…華乃。話させて?」
動けない…
私の体は、大樹さんに後ろから抱き締められてた。
大樹さんの頬が私の頭にぴったりくっつく。