君想い【完】
第1章 彼女


「調子乗んなよ!」

「痛いんですけど。」

「むかつくんだよ。その態度。」

「もう帰っていいですか?」

「はあ?お前自分が何したか分かってんの?」

「全然!」

そう言って彼女は下に置いてあった鞄を持った。
その瞬間なに帰ろうとしてんだよ!という罵声が飛び出す。

彼女はどんな罵声をあびても顔色一つ変えたりなんかしない。

緑が茂った校舎裏。
廃れていて、何もない場所。

まるで彼女の心みたいな。
そんな校舎裏。

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