君想い【完】
毎年恒例のクリスマス会は、
僕とさりちゃんには楽しみ。
母さんが作るケーキは年を増すごとに豪華になり、
父さんのくれるプレゼントはお金になる。
「何買ったらいいかもうわからん!これで買え!」
そう言ってお互い父親から渡された。
どこまでも我が儘な姉貴とさりちゃんは
「これじゃ欲しい物も買えない。」
なんて文句までこぼしていた。
一人っ子のさりちゃんはいつも言う。
「純たちの家族がいてくれて良かった。」
なにかとイベント好きなお互いの両親は
なんでも合同でやりたがる。
だからこそ
さりちゃんからそんな言葉がでてくるのだろう。