君想い【完】
第5章 中学2年生
桜が舞って、
前が見えない。
校門の前には大きな桜が堂々と立っている。
毎朝一緒だったさりちゃんは
隣にいない。
クラス替えできっと祥吾と離れてしまうから、
これからは祥吾と登校するらしい。
桜が全然綺麗に感じない。
僕の目は荒んでしまったのかもしれない。
心ごと荒んでしまえば
もうさりちゃんの事なんて思わなくて済むのかな。
なんて毎日考えても結局さりちゃんのことが好きで、
たまらない。