君想い【完】
所々笑顔を見せながら話してくれた。
初めて会ったとき、
自分のことより優先して考えたこと。
ストラップを買ったこと。
祥吾のことで
何度も心配してこと。
短い距離を送ったこと。
毎日過ごした楽しい時間。
他の男と違って気を遣ったり、言葉を選んだりしないこと。
ありのままの笑顔が落ち着くと言ったこと。
放っておけないと言ったこと。
どんなに小さいこともゆかりちゃんは覚えていた。
なにより
さりちゃんを思う気持ち、行動を見ていて
自分もこうされたいと思ったらしい。
「純くんが祥吾に怒ったとき、この元凶がゆかだったらな。ってすごく思った。」