君想い【完】


その日を境に僕はさりちゃんを付けたり、
詮索したりするのをやめた。

未だにさりちゃんは色んな噂を言われ続けている。


でも、さりちゃんがキャバクラや風俗店を出入りしている理由は必ずある。

だから僕は知っているつもりでいる。
さりちゃんを信じ続けている。


あのメールが来てからもう1年以上が経つ。

僕はあのメールを保護したままだ。

今は凍り付いているさりちゃんの本心が、
さりちゃんの暖かみが、
あのメールにだけは心を開いている気がしたから。

あのメールの中だけ
、前のさりちゃんに戻ってる気がしたから。


だから今も時々あのメールを読み返す。 



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