君想い【完】
「なんで純着いてくるの?」
「しょうがないじゃん。だって僕とさりちゃんの家は隣だよ?」
「あっそ。なんか純おもしろい話してよ。」
「うーん。そうだな…」
僕が話し出すと、所々小さく息を吐いて笑った。
心から笑ってないことなんて分かってる。
「おもしろかった?」
「うん。ありがと。」
ごめんね。無力な僕で。
いつも謝りたくなる。
でも口に出したら彼女はなにが?と返すだけなんだ。
「じゃーね。」
「バイバイ!さりちゃん。明日も一緒に学校行こうね。」
「はいはい。」
そう言って家の門を開ける彼女を見て僕は家に入った。