君想い【完】
洗面所で見ようと思い下に降りると足音を聞いて一目散にさりちゃんがリビングから飛び出して来た。
「似合うじゃん!ちょっと男らしく見える!格好いい!」
さりちゃんに誉められたことが嬉しくて僕も浮かれた。
2人とも制服を着たこともあって、互いの両親が真っ昼間から家の前で写真を撮り始めた。
日曜の昼間ということもあって、近所の人達も集まり始める。
みんなが見ているのが恥ずかしくて、僕は逃げ出したかった。
でも、その横で嬉しそうに笑ってるさりちゃんを見たら逃げ出すのをやめたくなった。
僕はすごく単純だ。
さりちゃんの一つの行動で僕の行動が決まってしまう。