小さなルルナくん。


私に話って…?








向かった先は、屋上だった。


この日は晴天で風も穏やかだ。



「…柚香ちゃんと話さなくなってから、自分の惨めな姿に情けなくなったんだ」


「……」


春馬くん…。


「俺の両親は小さい頃に離婚して、父さんに引き取られたんだ。でも、全く俺の相手をしてくれなくて…大好きだった母さんを恨んだ。その日から…女は嫌いだった。でも…柚香ちゃんに出会って…今の自分がいるんだ」


私に出会って…今の自分がいる……。


違うよ……


春馬くんは、自分で変わったんだよ。



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