恋しい桜舞う空で。
「ふざけんな!!
どんな思いで俺がいるか分かってんのかクソが!!!!」
いつも優しかった翔が、
声を荒らげ、恐ろしい剣幕で私の襟元を掴んだ。
---------また殴られるかもしれない。
----------優しい翔はどこに行ったの?
私は怖くなって泣いてしまい
気がつけば謝っていた。
「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ヒック」
そんな私を見て
翔は襟元から手を離した。
そして、泣いてる私の体をぎゅっと抱き締めた。
「ごめん梨々香…痛かっただろ?
怖い思いさせてごめんな
ただ、梨々香が
好きなだけなんだ…
別れるなんて
言わないでくれよ…」
そう言って翔は
肩を震わせながら
涙を流した。