恋しい桜舞う空で。




「ふざけんな!!



どんな思いで俺がいるか分かってんのかクソが!!!!」




いつも優しかった翔が、


声を荒らげ、恐ろしい剣幕で私の襟元を掴んだ。



---------また殴られるかもしれない。





----------優しい翔はどこに行ったの?




私は怖くなって泣いてしまい



気がつけば謝っていた。


「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ヒック」



そんな私を見て
翔は襟元から手を離した。



そして、泣いてる私の体をぎゅっと抱き締めた。


「ごめん梨々香…痛かっただろ?



怖い思いさせてごめんな


ただ、梨々香が
好きなだけなんだ…



別れるなんて
言わないでくれよ…」



そう言って翔は



肩を震わせながら
涙を流した。







< 13 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop