恋しい桜舞う空で。
美南の彼氏。
*遅咲きの桜
高校2年生になって
すぐの授業。
天気は晴天。
雲一つない青空。
私はふぁーっとあくびをしながら窓の外の景色を眺めた。
去年の今頃は、もう満開であるはずの桜が
今年はあまり
咲いていないみたい。
「今年の桜は遅咲きなのかあ…」
なんて独り言をあくびと一緒に呟き
私は黒板に視線を戻した。
終わりのチャイムが
教室に鳴り響くと同時に
面倒な授業も
皆が席を立つ音で
終わりを告げた。
「はあー、疲れた」
そう言って私は
教科書を鞄に詰めて
帰る準備を始めた。