恋しい桜舞う空で。
「もしかして名前忘れた?
俺の名前悠斗な!悠斗!」
いや、名前は
知ってるっちゅーの。
名前じゃなくて
呼び方…ど、どうしよ。
そんな私の苦悩も知らず呑気な声が返ってきた。
「梨々香ちゃん…だっけ?
これから電車の帰り一緒だろうし、よろしくな!」
あ、私ちゃん付けで
呼ばれてるし
私もくん付けでいいかな。
単純な考えで呼び方はあっさりと決定。
「あ、うん。
よろしくね…悠斗くん」