恋しい桜舞う空で。
電車はすぐに発車した。
ガタンゴトンと心地よい揺れに身を任せる。
「俺、梨々香ちゃんと仲良くなれるか不安だったけどさ!
今こうして仲良くなれて嬉しいわ!
梨々香ちゃん何かクールで冷たい感じだから
俺と正反対だしさ!
絶対俺なんかと仲良くしてくれねぇって思ってた!」
あ…まただ。
この、温かい笑顔。
何で悠斗くんの笑顔ってこんなに温かいんだろ?
不良なのに、怖さが全然感じられない。
「まぁ確かに悠斗くんみたいなバカ嫌いだけど。
悠斗くんなら何か許せるってゆーか…。
悠斗くんなら友達になってもいいかなって思って」
「うぉ!マジで!?嬉しい!
俺らいい友達に
なれそうだな!」
「ふふっ、まぁね」