*花は彼に恋をする*【完】
この日も朝からの検討会で
先輩の提案書について
疑問を感じた箇所を指摘した事が
先輩社員の神経を逆撫でしたらしく
相当頭に来ていたその人は
会議終了後に
『…おい!野田!』
と、オフィスに戻って
デスクに座ろうとした私に
『…お前はまだ2年目だぞ!?
先輩の顔も立てられないのか!?
お前と同期の芦田(あしだ)は
先輩を敬って出しゃばらないから
可愛げがあるのに
野田はそれが著しく欠如している。
生意気な態度もいい加減にしろよ。』
と、私を睨みつけながら罵ってきた。
「……。」
その瞬間何だか心が痛くなった。
陰口なら聞き流してこられたのに
ボソッと言われても耐えられたのに
こんなに皆がいる前で
ましてや、憧れの黒瀬課長代理も
デスクに戻っていた。
しっかりと聞こえているはずだから
人格を否定するような
言葉を浴びせられた事に
なぜか凄く突き刺さった。
『…可愛げがない。』
…これはまだいい。
だけど、皆の前で
『…著しく欠如している。』
と、言われた事はショックも感じた。
『いい気味ね。』
『出しゃばるからよ。』
周囲からボソッと呟く声と
クスクスと笑う声まで聞こえる。
課長は聞いて見ぬフリをしている。
強気の私の心が泣きそうになり
さすがに俯いたその時
“ガタン”と
荒く席を立つ音がしたと同時に
『…いい加減にしろ!!』
と、先輩社員に向かって怒鳴る声が
オフィス内に響き渡った。
先輩の提案書について
疑問を感じた箇所を指摘した事が
先輩社員の神経を逆撫でしたらしく
相当頭に来ていたその人は
会議終了後に
『…おい!野田!』
と、オフィスに戻って
デスクに座ろうとした私に
『…お前はまだ2年目だぞ!?
先輩の顔も立てられないのか!?
お前と同期の芦田(あしだ)は
先輩を敬って出しゃばらないから
可愛げがあるのに
野田はそれが著しく欠如している。
生意気な態度もいい加減にしろよ。』
と、私を睨みつけながら罵ってきた。
「……。」
その瞬間何だか心が痛くなった。
陰口なら聞き流してこられたのに
ボソッと言われても耐えられたのに
こんなに皆がいる前で
ましてや、憧れの黒瀬課長代理も
デスクに戻っていた。
しっかりと聞こえているはずだから
人格を否定するような
言葉を浴びせられた事に
なぜか凄く突き刺さった。
『…可愛げがない。』
…これはまだいい。
だけど、皆の前で
『…著しく欠如している。』
と、言われた事はショックも感じた。
『いい気味ね。』
『出しゃばるからよ。』
周囲からボソッと呟く声と
クスクスと笑う声まで聞こえる。
課長は聞いて見ぬフリをしている。
強気の私の心が泣きそうになり
さすがに俯いたその時
“ガタン”と
荒く席を立つ音がしたと同時に
『…いい加減にしろ!!』
と、先輩社員に向かって怒鳴る声が
オフィス内に響き渡った。