*花は彼に恋をする*【完】
『……!!』
周囲は唖然としたまま。
そして、課長代理は
『…今笑ってた奴らや
普段から野田を妬んでいた奴らも
良く聞け!!』
と、周囲にも睨みをきかせると
『…報宣は後輩潰しの職場ではない!
そんなに後輩に指摘される事が
気に入らないのなら
お前達が他部署へ異動しろ!!
後輩を叩いて陥れる奴など
この職場には必要ない。
…それが嫌ならさっさと仕事しろ!!』
そう言うとデスクに戻った。
…シーンと静まる空気。
課長代理の一声に
周囲は誰も反論出来ず
バツの悪そうな顔をしながら
再び仕事に取り掛かった。
先輩はその場に立ち尽くしたまま。
…空気が重い…それに泣きそう。
私はこの空気にいたたまれなくなり
咄嗟にオフィスを出て行ってしまった。