*花は彼に恋をする*【完】

***

黒瀬課長への恋心を

無理やり断ち切ったつもりで

以来、私は

無理して参加した合コンに行き

意気投合した男性と交際を始めた。

私の気持ちを知っている三橋からは

「…野田、それでいいのか?
どうせなら、黒瀬課長に
気持ちぶつけろよ。

……今のお前、何か痛々しい。」

羽奈や彩羽からは

「…玲花、何かあったの?
何か、無理してない?
玲花に彼氏がいるのは嬉しいけど。」

そう心配されたけど

「…無理してないよ。
彼氏…優しいし、何も心配ないし。
……大丈夫だから、応援しててよ。」

私は無理やり笑って見せた。

今の虚しい心の隙間を埋めるには

新しい恋しかないから…。


しかし、長続き出来なかった。

「…君は、俺を好きじゃないでしょ?
一緒にいてもつまらない。」

男性は私の前から去って行った。


その後知り合った男性には

「……いいだろ?」

と、エッチを求められた。

でも、触られるのに抵抗を感じて

「…ごめん…今すぐは無理。」

そう拒否し続けた事で

「…何だよ、それ…。
お前の考えてる事
良くわかんねぇよ!!」


結果、私は再びひとりになった。








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