*花は彼に恋をする*【完】
「…何言ってるの!?
赤羽とはそんな関係じゃないわ!!
それに、三橋は同期で友人だから
喋るのは当たり前じゃない!!
赤羽にも三橋にも大切な人がいるから
勝手な誤解は辞めて欲しいわ。
それに私が遊んでるとか
黒瀬課長を誘惑してるとか
たぶらかしてるとか
根も葉もない事を言うのは
失礼にもほどがあるわ。」
私は語気を強めて反論した。
しかし
「…嘘言わないで下さい!
普段恐い赤羽主任があんなに
気を許しているのは
絶対に野田さんだけです。
付き合ってなければ出来ません!
なのに…黒瀬課長にも手を出すなんて
それじゃ課長が可哀想です!」
女子社員は感情を剥き出しにして
私に食ってかかってきた。
「…嘘なんて言ってないわよ。」
本当に嘘なんかじゃない。
それに黒瀬課長本人の想いは
私にだってわからない。
「…だから、違うってば…。」
本当に私と赤羽は違うのに…。
否定する私に女子社員は
「…怪しいんですよ!!
それに、何で黒瀬課長や
赤羽主任や三橋さんは
野田さんみたいな人がいいのか
理解に苦しみます。」
そう言いながら
再び私を睨みつけた。