SNOWMAGIC~雪の魔法~
「へー、じゃあ今度一緒に雪遊びするの?」

「するわけないでしょ。」

「で、誰なのよ。そいつ。」

「なんかねちょっとふわふわしてた。」

「ふわふわしてた?名前とか覚えてないの?」

「え、あ、えーとね。さ、桜井とか言ってたかな。」

「桜井?やっぱり桜井春(さくらいしゅん)のこと?」

「かも。てか、やっぱりって?」

「ふわふわしてたって考えたらあいつしかいないもの。」

「誰なの?その人。」

「桜井春。うちらと同じ2年で、確か…A組だったはず。」

私たちはB組なので隣のクラスだ。


「学校1の人気者よ。先輩後輩関係なく。」

「へー。そうなんだ。しらなかったー」

「あんたたちって名前が正反対ね。」

「え?」

「雪は苗字が冬川でしょ?だから冬。一方の桜井は桜に井戸の『井』、名前は、春(はる)って書いてしゅんって読むのよ。」

確かに。真逆だ。

「しかもあのふわふわしてるイメージもあるから、あだ名は『ハル』らしいよ。」

「どーせ私は冬みたいに寒い人生おくってますよー。」

彼氏いない歴=歳
だもん。


「私も春がよかった。」


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