~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
「では、先導しますので、森の方を歩きましょうか」


茶色の馬に乗ったインストラクターのお兄さんが先導し、あたしと司は、森の方へ入っていった。

カメラは少し離れたところから、インストラクターさんが画面に映らないよう、あたしと司の乗った馬を撮っていた。


パッカ、パッカ……


木の葉の隙間から、太陽の光が差していて。

小鳥が枝から枝へと飛び交うのが見えた。


まるで、子どものころに見た絵本の中の、王子様とお姫様みたい。

そう思った次の瞬間、
子どものころに夢見ていた光景を思い出した。

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