~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
良くんは


「だって、歌手と医者になるって、まりちゃんと約束したでしょ」


と、こともなげに言った。


約束したからって、
なろうと思ってなれるものでもないでしょうに。


「あ、ちなみにあたし、小児喘息だったから、成長とともに喘息はもう治ったの」


「そうなの? それは良かった! 
でも、それなら、もう医学部は行かなくてもいいかなぁ」


「ええ!? 冗談でしょ」


「だって、まりちゃんのために行こうと思っただけだしね」


「いや、ちょっと……」


あたしが困った顔をすると、良くんはふわっと笑った。


「冗談だよ、もちろん行くよ。
まりちゃんにいつ何があっても助けてあげられるようにね」


良くんが、どこまで本気で、どこから冗談で言っているのか、
さっぱり分からない。


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