~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
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司から電話がかかってきたのは、その3日後のことだった。


前日から、ロケのためにあたしたちは伊豆に来ていて。

撮影が終わって、ホテルのレストランでの夕食も終わって、各自部屋に戻っていったあとのタイミングで、部屋の電話が鳴ったのだ。


司と携帯電話の番号すら交換していないあたしにとって、受話器の向こうから司の声が聞こえてくるということ自体、初めてのことでドキドキしたのだけど。

司が、今から会えないかと言い出したので、

もっとドキドキした。


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