~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
あたしが再び深々と頭を下げると、監督は、あたしの肩をポンっとたたいた。


「ま、失敗は誰にでもあるさ。二度と同じことをしなければ、それでいい。
撮影が午後からなら、僕はもう少し眠らせてもらうよ。
名取くん、スタッフのみんなに、集合時間の変更を伝えておいてくれよ」


「分かりました」


「まりんちゃんは、沙織ちゃんのところに行くといいよ。
彼女なら、まぶたのはれと取る方法も知っているかもしれないから」


「はい」


「んじゃ。おやすみ~」


監督は手をひらひらと振ったあと、パタンとドアを閉めた。


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