~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~








飲み物を入れなおし、二人でソファに座る。

うちのリビングに司と二人でいる、という非日常空間に、ちょっとドキドキしてしまったりしつつ。


「ところでさぁ、気になってたんだけど」


司が、ふいに口を開いた。


「お前、自分の部屋に、いまだに真崎良介のポスター貼ってんのかよ」


さっき、あたしの部屋で司にリッティを紹介したのだけど、そのとき、実は、一瞬司の表情がくもった気がした。

それって、良くんのポスターを見たのが原因だったの?


「やきもち焼いちゃった?」


「俺のポスターに貼り替えろよ」


あからさまにスネた顔をした司に、あたしはフっと笑ってしまった。


「ちょっと来てよ」


司の手を引いて、あたしの部屋にもう一度連れて行き。

ほらそこ、と、チェストの上を指差した。

< 278 / 350 >

この作品をシェア

pagetop