~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
あたしは、次第に嫌な予感がしてきた。
プロデューサーと打ち合わせした内容と、全然違うからだ。
というか、そもそも今日は、予定していた「ドッキリの撮影日」ではない。
まさか。
まさか。
「あの……ちょっと、帽子を脱いでくれない?」
「なんで?」
「いいから」
あたしは、男の帽子をパっと取った。
そのおでこには、プロデューサーが言っていた「ドッキリ大成功」という文字など、どこにも書いていなかった。