~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
あたしは、サーっと血の気が引くのを感じた。


「ま、まさか、あなた、本物?」


「だから、何の話だよ」


ストーカーだ。

この人は、ドッキリ収録のために、仕込まれた「ストーカー役」の人なんかじゃない。

ストーカーなんだ。

本物の。


「キャーッ!司―っ!
助けてー!
この人、ストーカー!
キャーッ!」


突然騒ぎ出したあたしに、男が

「な、なんだ、突然」

と、驚いた顔であたしの方を向いた。

< 306 / 350 >

この作品をシェア

pagetop