~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
「死なないで、つーくん!!!」


その人――御木本麗華さんは、司の体をゆさゆさと揺すって。


「そうだわ、救急車!」


そう呟くと、呆然と扉のところにたっている自分のマネージャーに、

「救急車呼んで!早く!」

と叫んだ。


マネージャーさんが、あたふたと携帯をカバンから取り出そうとしたので

「大丈夫です、呼ばなくて」

あたしは、物陰から姿を現した。


驚く麗華さんの腕の中にいる司に


「司、もういいよ」


そう声をかけると、

司がゆっくりと目を開け、体を起こした。


「ええっ!?」


麗華さんが、驚いた声をあげた。


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