~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
「確かめたかったからです」


「何を」


「あなたが司のことを、自分の息子だと気づいているのか。そして……愛しているのか」


「……!」


しん、と、一瞬静寂に包まれた。


「今、司のことを『つーくん』って言いましたよね。
それって、司が子どものころのあだ名だって聞いたことがあります。
あなたがそう呼んだっていうことは、司が自分の子だって気づいてたってことですよね」


名前のことだけじゃなくて。

さっきのうろたえぶりを見ただけでも、分かる。

麗華さんにとって、司は単なる共演者なんかじゃない。

分かってたはず。

司が、自分の息子だってこと。


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