~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~





「――そっかぁ。名取さん、良かったな。
でもお前、よく知ってるな」


「そりゃね。
だって、ママと麗華さんが名取さんの恋愛事情を聞きだして、告白しろってけしかけたんだもん。
その後も、名取さんに『どうなったのよ』って結果聞きだしたりしてたし。
大声で話してるから、聞こえちゃった」


司は苦笑しながら、


「でもまぁ、結果的に名取さんと沙織さんがいい方向に進んでるなら、あの酔っ払い同盟も、結成した価値があったな」


「大アリだよ!
名取さんのことを抜きにしても、ママと麗華さんが仲良くしてくれるの、あたしにとってはとても嬉しいことだもん。
もしかして将来、麗華さんもあたしのお母さんになるかもしれないわけだし……」


そこまで言って、はっと口に手を当てた。

麗華さんがあたしのお母さんになるかも、だなんて。

それって、あたしが司の奥さんになるかも、って言ってるも同然だし……


< 344 / 350 >

この作品をシェア

pagetop