~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
「――そっかぁ。名取さん、良かったな。
でもお前、よく知ってるな」
「そりゃね。
だって、ママと麗華さんが名取さんの恋愛事情を聞きだして、告白しろってけしかけたんだもん。
その後も、名取さんに『どうなったのよ』って結果聞きだしたりしてたし。
大声で話してるから、聞こえちゃった」
司は苦笑しながら、
「でもまぁ、結果的に名取さんと沙織さんがいい方向に進んでるなら、あの酔っ払い同盟も、結成した価値があったな」
「大アリだよ!
名取さんのことを抜きにしても、ママと麗華さんが仲良くしてくれるの、あたしにとってはとても嬉しいことだもん。
もしかして将来、麗華さんもあたしのお母さんになるかもしれないわけだし……」
そこまで言って、はっと口に手を当てた。
麗華さんがあたしのお母さんになるかも、だなんて。
それって、あたしが司の奥さんになるかも、って言ってるも同然だし……