~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~
「ね、それも台本どおりなの?」


「それは違うかもね。サンダルが壊れたのは偶然だし」


司は、「お前、軽すぎ。もっと食え」なんて軽口を叩きながら車まであたしを連れて行ってくれて。

それから靴を買いに行ってくれて。


あたしに似合いそうな靴を選んでくれて、

あたしの足元にひざまづいて、

靴を履かせてくれたのだ。





「それはもう、好きになってしまいそうなエピソードだね」


玲奈が、うっとりしたような声を出す。


「まあね。でも、好きにはならないよ」


「そりゃ、まりには良くんがいるもんね」


「そうだけど、それだけじゃなくて……」

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