雪の降る日
あの日
「はぁ……」
帰りの電車を待っている間、ダッフルコートのポケットに手を入れたまま雨が降っている空をボーッと見つめ、今日あった試験のことを考えていた。
今日のは危ないかもなぁ、あんまり勉強してなかったし。
試験は5日間あり、今日は2日目。
でも、試験が終われば3月まで休みだ。
ふと考えている時、誰かにトントンと肩を叩かれた。
「やっぱり、深谷さんだ」
肩を叩いたのは、高校の時クラスメイトだった山本くんだった。
「よかったぁ、間違ってなかった」
「あ、えっと……」
山本くんはホッとしているようだけど、こっちは急に話しかけられて戸惑っている。
どうしたらいいのかな……
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