雪の降る日
「いつもこの時間に帰ってんの?」
「ううん。今日は試験で2限しかなかったから」
「あぁ、そういうこと」
大学は取る講義によって試験の時間や日にちが違うから、日によっては3限だけだったり、2〜5限にあったりする。
「山本くんは?」
「俺も試験だった。」
「へぇ………あ」
ふと外を見たら、さっきまで降っていた雨が雪に変わっていた。
私の声に反応した山本くんも窓の外を見た。
「…雪だな」
「うん…」
しばらく雪を見ていると、電車が減速し、アナウンスが流れた。
《只今大雪の影響により運行が遅れておりますーーーーー》
……やっぱりか。
さっき見たときより降る雪が強くなってるもん。
「いつ帰れるんだろう……」
「な。腹減るしさぁ」
「え、お昼の心配?」
「あ、違う?」
そう言いながら笑う山本くん。
山本くんと話していたおかげで、あまり遅延のことは気にすることなく、最終的に無事帰ることが出来た。