雪の降る日
この日





ーーーーー



「椿」


「ん?」



窓の近くに立って外を見ていた私は、匠に呼ばれ振り返った。



こたつに入っている匠のところに戻り、私もこたつに足を入れる。



あの日からアドレスや番号を交換して、たまに会ったりして、今では恋人同士だ。

私はあの頃「山本くん」と呼んでいたのが、今では「匠」と呼ぶようになり、匠も「深谷さん」から「椿」へ呼び方が変わっている。



「外なんかあった?」


「ううん、雪すごいなぁと思って」


「あぁ確かに。結構降ってんな」


「うん」



近くの家の屋根には雪が積もってるし、吹雪いていると言っていいほど、粉雪が強く降っている。





< 4 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop