雪の降る日
「雪だるま作ろーぜ」
「寒いし。ここから出れない」
「さっきこたつから出て雪見てただろ」
「部屋の中だからさっきのはいいの」
そう言いながら、私はココアを飲む。
匠は「それ屁理屈じゃん」とか言いながら雑誌を見ている。
しかし、言っときながらも動こうとはしない匠。
「…作んないの?」
「お前やんないんだろ?だったらつくる意味ねーもん」
匠は、雑誌から目を離さず返事をする。
「私、必要?」
「おぉ。て言うか、お前と2人なら別になんでもいいけどな」
「……」
この人、意外とこういうことサラッと平気で言えるよね。