グラウンドに咲く花
正直、不安だった。
男の子ばっかりの野球部に私なんかが入部していいのかって思っていた。
「へー、陽菜はそんなこと考えてたのか。大丈夫だよ、もし陽菜がなにかされたら俺が守ってやるから」
「えっ」
裕翔は真剣な顔で言っていた。
あーびっくりした。
一瞬ドキッとしちゃったよ〜。
ファン達の歓声の中私達の時間はゆっくり進んでいるようだった。
「…裕翔ありがと。よしっ、私野球部に入部するね。もちろん裕翔も一緒だからねっ!!」
私がこの決断を決めたとき、裕翔はにっこり笑っていた。
私がその笑顔好きだなぁ〜なんて考えていると
「陽菜!部長のところ行くぞ!」
裕翔はもう歩き始めていた。
「わー、待って〜」
慌ててその後を追いかける。