【短】本命チョコはキミだけに。
―――放課後。
「萌愛ー帰るぞー」
「あ、うん!すぐ行く!」
私を呼ぶ絢斗に返事をする。
家がお隣さんだからいっつも一緒に帰っている。
よく付き合ってるとかウワサされるけど、決して付き合ってるワケではない。
「お、おまたせ!」
「はぁ……おっせぇーなぁ……ほんと萌愛ってドジだな」
「う、うるさいっ」
文句を言う絢斗の胸を殴った。
ほら、絢斗はこうやっていつも私にいじわるするんだ。
「チビだから俺の胸しか攻撃できねぇーとか可哀想なヤツだ」
「ち、チビじゃないもん!女子では平均だもん!」
絢斗は身長175㎝。
私は……155㎝。
いつも絢斗に頭の上に手を置かれるんだ。