彼となら、   熱くなれる
俺たちはボロボロになるまで愛し合った。

白い体が上気で紅く染まり、熱病のように燃えた肌が汗にまみれて光り、俺を誘い、また狂い始める。

いずれにせよ、限界まで力を使い切った。

お互いの気持ちが半端でないから、なおさら濃厚だ。

これ以上狂い続けてもその後に何が残る。

想いだけだ。

他人には決して理解されない、

許されない罪と永遠の苦悩が待っているだけだ。

ぐったりと体を横たえた珠良を見つめた。

今夜だけで会わずにいられるわけがない。

求め合えば合うほど苦しむのだ。

もうどうしようもない。

落ちるしかない。

俺は悲観的な自分にやり切れなかった。

「兄さん、私もうここに来たらダメなの?」

「・・・・・」俺には答えられなかった。

「兄さんがダメだと言っても来るわ。」

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