彼となら、   熱くなれる
姉は守口咲良。

私より7歳年上だ。

「姉さん、私どこか変かな?」

「いいえ、どこも。見る限りは。どうして?」

「またフラレたの。」

「いいじゃないの。まだ若いんだから、もっと愉しみなさい。」

「そうじゃなくて。」

「じゃ、何?」

私は思い切って姉に聞いた。

「姉さんはデートの相手が誰でも上手く付き合っているでしょ?つまりベッドでの付き合いのことだけど。」

「セックス?」

「うん、そう。」

「珠良はしないの?」

「するけど、私だと相手がいつも不満そうなの。だからフラレちゃうの。」

「感じないの?」

「よくわからなくて。姉さんは感じるの?」

「もちろんよ。相手のテクにもよりけりよ。父さんに診てもらえば?」

「産婦人科医にわかるの?」

「どうかしら?外科医の兄よりは詳しいはずよ。」

「・・・・・」

姉に相談しても無駄だとわかった。

父に診てもらうなんて真っ平ご免だった。

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