彼となら、 熱くなれる
ζ.揺れる想い
今年も夏山のシーズンがやってきた。
私、守口珠良は昨夏大学の山岳部のOBパーティーで南アルプスへ登った時知り合った、山岳警備隊の森下敬吾と親密な関係を持った。
都内のペットクリニックへ勤める獣医である私はこの夏に休暇を2週間取った。
獣医と言ってもローテーションで夜勤もこなした。
ペットクリニックにはペットホテルも常備されていたので、通常の診察以外にもかなりの労働力を要した。
サラリーはその分かなりよかった。
「珠良、今年もOBの登山なのか?」
「うん、毎年登ることになったの。」
私は8歳年上の兄とは、ある事がきっかけで禁断の仲になっていた。
兄が妹を抱くなどと世間が許すものではない。
父や姉、家族にも決して理解されないことだ。
私と兄は続いていた。
「兄さん、私は他の男性と愛し合うべきなの?」
「それが普通で、俺たちは異常なんだ。」
「兄さん以外の男性を愛せるかしら?」
「当たり前だろ?」
「そうかしら?」
「誰か気になるヤツがいるのか?」
「よくわからないの。」
「・・・・・」
私、守口珠良は昨夏大学の山岳部のOBパーティーで南アルプスへ登った時知り合った、山岳警備隊の森下敬吾と親密な関係を持った。
都内のペットクリニックへ勤める獣医である私はこの夏に休暇を2週間取った。
獣医と言ってもローテーションで夜勤もこなした。
ペットクリニックにはペットホテルも常備されていたので、通常の診察以外にもかなりの労働力を要した。
サラリーはその分かなりよかった。
「珠良、今年もOBの登山なのか?」
「うん、毎年登ることになったの。」
私は8歳年上の兄とは、ある事がきっかけで禁断の仲になっていた。
兄が妹を抱くなどと世間が許すものではない。
父や姉、家族にも決して理解されないことだ。
私と兄は続いていた。
「兄さん、私は他の男性と愛し合うべきなの?」
「それが普通で、俺たちは異常なんだ。」
「兄さん以外の男性を愛せるかしら?」
「当たり前だろ?」
「そうかしら?」
「誰か気になるヤツがいるのか?」
「よくわからないの。」
「・・・・・」