彼となら、   熱くなれる
「姉さん、私、珠良!」

「何なの、こんな朝っぱらから?」

「姉さん、結婚するって本当?」

「そうよ、父さんが今日ご馳走してくれるって、珠良も来るでしょ?」

「さっき初めて聞いたの。突然でびっくりしちゃって。」

「用はそれだけ?」

「そうだけど。」

「もぉ、ランチで会うんだからその時でいいのに、しょうがない子ね。私が結婚したら寂しいの?」

「ううん、まだそこまでは思ってなくて、本当なのかと思っただけ。」

「やぁね、ところで兄さんも結婚するらしいわよ。」

「ウソでしょ?」私は一瞬息ができなかった。

「あら、珠良は兄さんと仲がいいからとっくに知っていると思ったけれど。」

「聞いてない。」

「この間お見合いしたって、どこぞのお嬢様だとか。」

私は姉の家を飛び出した。

「ちょ、ちょっと珠良!何なの、あの子は?」

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