彼となら、 熱くなれる

「わからないの。自分の気持ちがどうなのかわからなくて、それに今は兄さんのことで戸惑っているし、とても複雑で、このままだと私は兄さんのことも彼のことも捨て切れなくてさまようことになるかもしれない。私、どうしたらいいの？兄さんは本当に結婚しちゃうの？その女性を愛しているの？」

「いや、今は何も決めていないし、相手のことをどうとも思っていない。」

「そのつもりがないのにお見合いするわけないでしょ？どういう女性なのか知りたいと思ったから会ったんでしょ？」

「珠良、俺を困らせるな。俺とおまえは兄妹なんだ。いつまでもこのままではいられないんだ。」

私は兄が苦しんでいるのがわかった。

これ以上は何も言えないと思った。

「わかった。今の私は兄さんへの想いが胸に詰まって苦しい。でもいつかはこの想いが消えると信じて、もし兄さんの結婚が決まったら心から祝福できるようにちゃんとしておくから、だから私のことは心配しないでね。じゃ、私帰るね。またあとでランチの時。」