彼となら、   熱くなれる
私は本部を出てホテルに戻った。

森下さんは冬に休暇を取らないのかしら?

午後はホテルのラウンジで本を読んだ。

そこのコーヒーが美味しかったので夕方暗くなるまでくつろげた。

部屋で森下さんを待った。

夜7時すぎに彼が来た。

「遅くなってごめん。食べに行こう。」

私たちはファミレスで食事した。

「珠良は正社員だろ?」

「いいえ、契約よ。毎年更新しているの。どうして?」

「いや、それならいいよ。」

「何の話し?」

「うん、ここの動物病院の久保先生からちょっと話しがあったものだから。」

「久保先生にお会いしたわ、昼間。」

「どこで?」

「本部でよ。須藤さんもいらしたわ。」

「犬の件だな。」

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