彼となら、   熱くなれる
「咲良の結婚式は出席するだろ?」

「うん、前日の夜に帰ってくる。」

「山岳隊の彼氏を連れてくればいい。」

「兄さん、森下さんに会いたいの?どんな人か気になるの?」

「別に、単なる好奇心だ。それとも俺に会わせたくないのか?」

「そんなことはないけど。」

「けど、何だ?」

「私の森下さんへの想いと、兄さんへの想いを比べるとしっくり来なくて。」

「この先、そんな宙ぶらりんでどうするんだ?」

「私は心も体も兄さんを求めてしまうの。仕方がないの。」

兄は素早く器用な手つきで私の服を脱がせた。

「珠良、おまえが望むなら俺は続けてもいい。」

兄に抱かれる時、私は妹ではなく一人の女として兄のものになることを望んだ。

そして私は兄の全てを感じたかった。

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